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2016年2月28日 - 2016年3月5日

2016年3月 1日 (火)

意味のない韓国国会の「議事妨害」

 韓国国会で行われているテロ防止法の審議に反対する野党議員のフィリバスター(議事妨害)が合計100時間を超えた。これは世界記録なのだそうである。一人で11時間も演説していた議員もおり、政治家は最終的には体力勝負というところはどこの国も同じだろう。
 日本の場合、議事妨害そのものを議長が打ち切ることが可能なので、議事妨害を長時間続けることは多数党側が許容しない限りできない仕組みになっている。議事妨害で有名なのはアメリカ上院だが、これは各州代表をもって構成する「元老院」としての性格上、最後の最後まで討論をする自由があることを院の誇りとしているためだ。日本では国会運営に一日いくらかかるから無駄だというような議論に陥るが、僅かな経済的損失よりも議論と合意を尊重するという民主的プロセスを擁護する観点からは、このような精神がある米国が羨ましい。韓国国会も議長副議長がダウンしてもなお議事を続行しているので、この点においては敬服せざるを得ない。
 しかし、単に妨害していることで世界一になっても大した意味はない。アメリカ上院の議事妨害は有名だが、これは正規の進行を議事妨害で遅らせている間に、妥協を行うための時間稼ぎという意味がある。無駄なことをやっているように見えて、裏では妥協を成立させる「知恵」がある。つまり、実際は議事妨害は妥協を探る時間を確保するための「手続き」に過ぎない。
 ところが、「大義名分論」「事大主義」の韓国では社会に「妥協」の余地自体が乏しい。背後で有力議員が合意をまとめることができなければ、単なる妨害に過ぎず何の意味もないのではないか。

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