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2015年8月16日 - 2015年8月22日

2015年8月17日 (月)

滋賀県大津市議会の議長選挙制度改革に思う

 滋賀県大津市議会が、従来「最大会派の多選議員」から一年交代の慣例で選んできた議長を、立候補制にして議会改革などを議員に示した上で選挙を行うという議長制度改革を行うという。議長を「密室」で選ぶことは何処でも同じだから、真新しい試みと言える。

 だが、必ずしもいいことばかりではない。議長は議会の代表者であるが、中立的に議事整理を行う立場でもあるからだ。

 戦前の帝国議会では、衆議院議長がリーダーシップを取って議会を運営することが当たり前だったのに対して、貴族院議長はそのようなことはしなかった。このため、戦前の帝国議会で衆議院議員を務めていた松野鶴平が戦後参議院議長になった時、戦前の衆議院議長をイメージして強引な議事運営を行い、元貴族院議員が多い参議院で白い眼でも見られたという話がある。

 アメリカの下院議長はリーダーシップを発揮した議事運営を行うことが伝統だが、上院議長は副大統領の兼職で特別な場合を除いて登院はせず、上院仮議長も議事運営を行わない。一年生議員から選ばれる上院仮議長代行が交代で議事運営を行うが、これは議事運営を行うことで議会の仕組みを学ばせるという意味合いが強く、リーダーシップなどはじめから要求されていない。アメリカ上院は「合議」をとりわけ重視するため、議長役にリーダーシップそのものが要求されていないのだろう。

 当たり前だが、行司役がリーダーシップを発揮したり、何かやりたいことを明確にしてしまうと、公正な議事運営が脅かされるのではないかと言う懸念が持たれる。政党中心の抗争の場である衆議院・アメリカ下院と、そうではないアメリカ上院・旧貴族院の差異は偶然とは思われない。地方議会は政党中心の抗争の場ではないことを意識する必要がある。 

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