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2015年5月17日 - 2015年5月23日

2015年5月23日 (土)

社会保険労務士会の業務執行をめぐる問題

 「出世するにあたり、上司の評価が高い方が有利か、それとも同僚や部下の評価が高い方が有利か」

 と問われれば、9割のサラリーマンは上司の評価が高い方が有利だと答えるだろうし、実際にそうである。世間では「いかにして上司から良い評価をもらうか」というビジネス本が売れており、ゴマスリも含めて処世術が事細かに書かれていたりする。

 しかし、県社会保険労務士会の事情は全く異なる。取締役に相当する理事は、原則的に各支部から選出されることになっており、いくら県社会保険労務士会で有為な人材と評価されていても、支部で理事候補に選ばれなければ理事になることはできない。当然、代表取締役にあたる会長が、自分の好きな人間だけで理事を固めることも不可能である。

 この理事の中から数名の副会長が会長によって指名され「執行部」を構成する。しかし、理事の任免を会長が左右できるわけではないので、副会長の適材が常に理事になっているとは限らない。

 更に難しいのは業務執行だ。普通の会社であれば、部長や工場長は取締役である必要はない。むしろそこそこの規模の企業であれば、取締役でないのが普通であろう。しかし、社会保険労務士会の場合、現状では部長・副部長や委員長・副委員長は原則的に理事から選任しなければならない。必然的に適材が重複したり、適材がいないという事態が起きる。

 また、会長選挙終了後、ただちに新たな役員が業務を開始することになるが、いわゆる「組閣」の時間がほとんどない。この点、東京都社会保険労務士会は新任役員の任期が始まるかなり前の3月に会長選挙を行っているそうだから、この点は愛知県社会保険労務士会も参考にするべきであろう(ただし、「政権交代」が起きる場合は現職会長がレームダック状態になることが考えられるが)。

 「企業組織」に対して助言を行うべき社会保険労務士が、自分たちの自治組織についてはあまり効率的ともいえない状態になっているのは皮肉である。

 もっとも、社会保険労務士会は会長が総会で選出されるようになり、組織改革は過渡期である。今後は、例えば会長と筆頭副会長をセットで立候補させるとか、業務執行を担う人材を理事以外からも選任できるようにするなどが考えられる。引き続き組織改革を行っていくことが必要であろう。

2015年5月19日 (火)

KDDIの日用品販売事業に思う

 KDDIが携帯ショップで八百屋まがいのことを始めるようだ。携帯電話販売だけでは利益が増えないので、日用品も販売すると言う。これは「コンビニ」における問題と同様の問題を引き起こすだろう。
 消費者としては、携帯ショップでわざわざ買い物をしなければならない必要性は何処にもない。携帯ショップがあるようなところであれば、近くにスーパーもコンビニもあるだろう。品数やサービスなどでは、携帯ショップが対抗できるわけもない。
 しかし、このような場合には往々に「売れないのはショップが悪い」ということになりがちだ。コンビニ業界と同じく、加盟店が多いとなれば尚更だ。本部はいくらでも理不尽な指示が出せるし、その責任を現場に押し付けることができる。
 加えて、コンビニではアルバイトの「自爆」や、オーナーが不可能な目標を従業員に押し付けることが問題になっている。
 ここで注目しなければならないのは、携帯ショップの店員のかなりの数が立場の弱い「派遣」で占められているという事である。つまり、直接雇用ではない分だけ、コンビニ店員よりも立場が弱い。派遣契約更新のため、彼女らが「自爆」を強いられるようになる可能性が高いのではないか。派遣会社も、大企業であるKDDIと喧嘩する度胸のあるようなところはほとんどないだろう。むしろ、「自爆」を自社の派遣労働者に勧めたり、営業社員が率先して自爆するなどということは容易に想定される。
 通信業者は単なる私企業ではなく、電波割当等をめぐって国から優遇措置を受けている特別な企業である。これは通信の重要性故だが、ここが悪事を働くことになれば、国としてもしかるべき対応をすべきだろう。

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