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2015年5月10日 - 2015年5月16日

2015年5月15日 (金)

愛知県社会保険労務士会会長選挙に思う

 今年は愛知県社会保険労務士会にとって役員改選の年である。各支部の支部会が終わり、いよいよ会長選挙が迫ってきた。会長選挙の選挙権は各支部から選出される総会代議員と、新任の理事に与えられている。昨日、その案内が私の手元にも届いた。

 愛知会は会員数も多く、その会長は中部地方はもとより全国社会保険労務士会連合会においてもリーダーとなる責務を負っている。どうしても社会保険労務士は他士業に比べると独自の情報発信が少ないように思われるので、新会長には愛知会のみならず連合会をリードしていただきたいと思う。

 私がとりわけ情けないと感じているのは、現在問題になっている労働者派遣法の改正、労働基準法改正の問題について、社会保険労務士会として制度設計にほとんど関与できていないということだ。

 いずれの法改正も「働き方」に大きな影響を生ずることは必至である。経済界は労働規制の緩和を、労働界は規制緩和におおむね反対している。そして、双方が相手を非難するとともに、自分たちの言い分を通せばバラ色になると言い続けている。では、「事業の健全な発達と労働者の福祉」をともに考えなければならない社会保険労務士としては、どう考えるのか。政策的な提言が重要になるのは言うまでもない。

 しかし、残念ながらこの数箇月の社会保険労務士業界の状況は、派遣法改正ひとつをとっても「派遣会社のリスク回避」などの話ばかりが話題になっている。単に「法的に逃げる」ことを考えて指導するなら、残念ながら社会保険労務士よりも弁護士の方がブランド力があるのだから、法的リスクな話ばかりに目を向けてしまえば、その時点で業界として負けていると言わざるを得ない。

 愛知県社会保険労務士会には「法務・業務改革委員会」という政策について検討する委員会が置かれており、必要に応じて連合会に意見具申するとされているが、調べたところそのような実績はないという。「意見を連合会に具申する」という委員会の目的から考えると、社労士会の日常業務や新分野への開拓を行っている業務・企画・勤務等・労働条件審査の各委員会との情報交換・一体的な活動が必要ではないだろうか。私は法務・業務改革委員会の副委員長・委員を、これらの部会・委員会の副部長・副委員長に兼任させるなどして、議論にさんかさせるべきだと考える。

 我々は学者でもなく、官僚でもなく、政治家でもない。実務家である。実務レベルで入ってくる情報を検討し、政策立案ができるだけの土台はある。しかし、従来の社労士会がそれをしてきたのかというと、そうではない。政策的な話が「遠い世界の事」というのは、社会一般について言える事ではある。しかし、自分たちの専門分野について十分な発信ができていないということになると、やはり問題だ。

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