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2015年4月5日 - 2015年4月11日

2015年4月 7日 (火)

何のための訪中か?

 河野元衆議院議長と翁長沖縄県知事が訪中するという。河野元議長は筋金入りの「親中派」であるが、既に引退して久しい。中国詣ではライフワークのようなものだから、訪中することも不思議ではない。一方、翁長知事は基地問題を巡って「渦中の人」となっている。政府と対立状態にある時に、訪中する意図は何なのだろうか。

 翁長知事が河野元議長とともに、西太平洋を勢力下に置こうとする中国政府を諌め、民主化を進めることを約束して来れば大したものだ。中国が民主化すれば沖縄は独裁国家に対する最前線ではなくなる。そうなれば、1944年以前の状態に戻り、沖縄に大規模な基地を置く必要はなくなる。しかし、中国の民主化は現状では夢物語だ。

 「日中友好を進めて沖縄から基地を撤廃する」「基地問題に中国政府の力を借りる」という話をすれば、これは由々しき事態となる。もともと、中国には沖縄を自国領と考える一派がおり、「中華人民共和国台湾省琉球県」にならずとも、沖縄近海を自国の支配下に置きたいと考えている。沖縄県が基地問題を巡って中国政府に介入を要請する・・・と少なくとも中国政府が解釈できるような言動を取れば、中国に大義名分を与えることになる。

 中国はチベットに侵攻して自国に併合した。漢族の移住とチベット人の虐殺によって、チベット人は今やチベットでは少数派に転落してしまった。最近のロシアによるクリミア併合においてもそうだったが、現地の自治体や売国奴から併合要請が来ることほど良いことは無い。侵攻・併合の大義名分が立つ。残念ながら、国際社会ではごく一部の例外を除き、侵略した者勝ち、既成事実化した方が有利になるという不正義がまかり通っている。

 恐らく「沖縄から基地がなくなれば平和になる。平和のために、中国に頼ればいい」という意見は出てくるだろう。しかし、それは全くの幻想だ。沖縄が中国の一部になることを望み、日本政府が割譲に同意したとしても、アメリカ政府が承認するかは別問題である。仮に承認したとしても、沖縄の新たな主権国家に対して日本政府からの義務が継続するものとして基地の継続使用を求めるだろう。国が分割されたとしても、前政権の負っていた義務が当然に消滅するわけではない。

 むしろ、沖縄には「中国の基地」も置かれ、基地反対運動を行う自由どころか、反基地派は粛清の対象になるのではないか。

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