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2014年2月16日 - 2014年2月22日

2014年2月21日 (金)

浅田選手、よく頑張った!

 ソチオリンピックのフィギュアスケート女子で、浅田選手はメダルに届かなかった。しかし、当初の失敗の後で一転して美しい演技を見せたことはライバル選手も含め内外に大きな感動を与えている。メダルの数と色だけが重要なら、浅田選手は敗者であろう。しかし、その姿勢を通じてライバルや勝者にまで感動を与えるということは誰にでもなし得ることではない。浅田選手は日本にメダルをもたらすことはできなかったが、より多くの無形の感動を与えたことで、永く記憶される選手になったのではないか。

 浅田選手の今後についてはよく分からないが、この辺りでメダル争いから解放されても良いのではないか。点数を争うのではない、純粋に美しい演技を見たいと望んでいるファンも多いだろう。

2014年2月19日 (水)

大雪

 大雪の後遺症は未だ甚大である。総理が支援者と天ぷらを食べていたことも話題になっているが、情報が入り適宜指揮命令ができる環境であったかどうかを問題とすべきであろう。官邸で弁当を食べていたとしても、情報が入らなければ意味がない。

 尾張地方はほとんど雪が降らない。東北ならば都市計画で耐寒耐雪は必須だが、愛知県ではほとんど考慮しなくともよかった。それだけに、今回のように異常な降り方をすると大変である。ただし、ほとんど雪の降らない地域で耐寒耐雪を基本にしてしまえば明らかにオーバースペックになってしまうから、雪に強ければそれでいいというものではない。

 災害の際は「地域力」が重要であるが、これもまた権力によって五人組や隣組のように、人権侵害の装置として使われるようになるリスクがある。東日本大震災で消防団も前身の警防団時代にはその持っている地域住民の情報を利用し悪名高い翼賛選挙で暗躍した前科前歴がある(このあたりは衆議院鹿児島二区選挙無効事件判決文に詳しい)。最初は善意でもって作られた組織や制度が牙を剥くことは人類の歴史上枚挙に暇がない。だからこそ、一面で見ることだけは避けなければならない。

2014年2月17日 (月)

トヨタのプリウスが100万台リコール

 トヨタのプリウスに不具合が発生し、リコールされる台数は100万台に及ぶと言うから恐ろしい話だ。少し前にアメリカで問題になったブレーキが利かなくなるという類のものではないそうだが、突然加速できなくなるというから、高速道路で不具合が発生すれば大事故につながりかねない。

 それにしても、日本車のリコールは増えた。無論、かつては不具合などをそうそう表沙汰にしなかったということもあったのかも知れないが、全般的に増えていると言える。そして、その原因もある程度特定される。すなわち、現場で不具合の原因が発見されたとしても、もはや現場で解決するための方策は提案できなくなっているということだ。

 かつて、日本の自動車工場はQC活動等労働者独自の改善運動が盛んで、アメリカで失敗した「現場労働者の経営参加」が実現されたと大いに諸外国から驚かれていたものである。熟練した現場責任者がおかしいと思えばひもを引いてラインを止める。これは当たり前の事であった。

 しかし、そうした熟練した労働者は今や消えつつある。若者がモノづくりに関心を持たなくなったのではない。日本企業が若者を採らなくなった。製造現場は派遣請負の花盛りで、かつて一緒にラインで汗を流していた現場責任者は「正社員様」という遠い存在になってしまった。

 そもそも、派遣であろうが請負であろうが、発注先や派遣先は「お客様」である。同じ会社の正社員同士なら身分保障もされているし、一方的な首切りや配転など現実問題として難しい。組合とて黙ってはいない。だからこそ、発言権を確保することも発言することもできた。それが製品品質を人的な面で支えてきたのである。

 しかし、発注先や派遣先が請負労働者や派遣労働者を気分のままに切るのは極めて簡単なことだ。いきおい、切られては困る派遣・請負労働者や、派遣会社や請負会社は「正社員」のご機嫌を損ねてはいけないと教育する。当然、派遣元や発注元のやり方が間違っていたとしても、直言するなどとんでもないことだ。欠陥や効率などは大した問題ではない。お客様のやり方を否定した、文句を付けたということが問題になるのである。例え技術や知識があろうとも、正規と非正規、発注元と受託者の壁は絶対に越えられない。残念ながら、多くの経済学者やコンサルタントは、この職場の厳然たる事実に気が付いていないか、或いは無視して議論を展開している。

 そして、派遣会社や請負会社は失敗されると困るから「余計なことはするな」「指示されたこと以外はするな」を徹底する。このあたりは実際に請負労働者として製造現場に潜入して研究された山形大学の戸室先生の著書に詳しいが、こうした現場では現場の問題は「見て見ぬふりをする」ことが重要になる。いきおい、現場レベルの労働者が欠陥に気が付いていたとしても、それが反映される環境ではなくなっているわけだ。そして、近年一気に進められた非正規化と品質の低下は無関係ではない。

 もっとも、トヨタ本体はこの打撃をまたぞろ下請や非正規の待遇切り下げなどで処理できるであろうから、大した痛みとは感じないかもしれない。しかし、「日本製」が戦前は粗悪品の代名詞であったことを考えると、「メイド・イン・ジャパン」もブランド力を維持できるとは到底言えまい。プリウス以外にも、まだまだ隠しているものがあるのではないか。そんな疑いを抱いているのは私だけではないのではないか。

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