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2014年3月13日 (木)

小保方論文問題に思う

 「脳幹を鍛えればうつ病が治る」「朝早く起き続ければ癌が治る」など、色々な話を聞かされたものだが、いずれも国内外のいかなる研究機関でも追試に成功したという話は聞かない。野口英世の医学的功績と言われているもののかなりの数が、実際には追試に成功した例がなく、医学者としての研究業績としては否定されているという事実もある。それが科学の冷徹な現実と言うものであろう。

 小保方博士の論文は世界中を熱狂させたが、その論文の中身がねつ造ではないかと指摘されている。博士論文そのものが外国の研究機関のホームページに掲載された文章を丸写ししたのではないかとの疑惑もある。しかし、何よりも多くの人々をがっかりさせているのは、誰も追試に成功していないということであろう。追試ができないということは、仮に論文に掲載されていることが事実であったとしても、活用することはできないということになるからだ。

 ここまで疑惑の目に晒され、袋叩きにされているのはいささか見るに忍びない。論文を取り下げてしまうと取り下げそのものが相当な不名誉になるようだが、内容の修正も含めて対応することは避けられないだろうし、むしろ科学の進歩のためには徹底的な究明が必要だ。私自身も将来の再生医療に大いに期待しているから、単なる学者の功名心のための研究であったとは思いたくない。

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