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2013年2月10日 - 2013年2月16日

2013年2月15日 (金)

またも北朝鮮が核実験

ファイル:WMD world map.svg

 ミサイル発射実験に引き続き、またも北朝鮮が核実験を実施した。世界中から非難され、同盟国である筈の中国からも止められていたにもかかわらず実験を強行した背景には、やはり「三代将軍」の意地があったのだろう。

 北朝鮮が「異常な国家」だということは衆目一致したところであるが、この国は金正恩という世襲将軍のみ継承と維持が可能な状態にある。そして、軍の忠誠心を高めるためには瀬戸際外交を続けるしかない。ミサイル実験や核実験は、北朝鮮の現体制を維持するためのいわば「内向き」のものと思われる。実際に「ソウルや東京を火の海に」できるとはまさか北朝鮮首脳部も思っていないだろう。日本がやるかはともかく、韓国はいざと言うときに備えて巡航ミサイルを配備し北朝鮮に対する反撃の準備を着々と整えている。

 北朝鮮の暴走は、日本中国韓国と言った周辺諸国が政権交代・世代交代を迎えて身動きが取り辛い状態を狙い、有利な立ち位置を占めるために計画的に行っているものと思われる。韓国の新大統領就任はこれからだし、中国も胡錦濤体勢から習近平体制に完全には移行できていない。安倍政権は動き始めているが、安倍総理がもともと持っていた対外強硬策を財界と公明党の反対を押し切ってまで貫けるかどうかは未知数だ。

 日本が対抗措置・制裁に対して主導的な役割を果たすことができなければ、北朝鮮を実質的に野放しにすることにもなりかねない。日本の主体的な動きが注目されていると言える。

2013年2月13日 (水)

ローマ教皇ベネディクトス16世が退位へ

                     ベネディクト16世

 2月11日の報道で、ローマ教皇ベネデイクトス16世が2月28日をもって退位する意向であることが伝えられた。この報道には驚いた人が多かっただろう。私自身、最初は何かのネタだと思った。

 何しろ、教皇の自発的退位は制度としては教会法上に規定があるものの、実際に引きずりおろされず「自発的」に退位した教皇となると1294年に退位したケレスティヌス5世まで遡るのである。しかも、ケレスティヌス5世はいわば「嫌々ながら教皇にされた」人であり、長らく法王庁の中心に座り続け自らを選出したコンクラーベに首席枢機卿として出席していたベネディクト16世とは明らかに就任時からやる気は異なるものだった。

 ベネディクト16世は就任時78歳という高齢であったが、それでも保守派の代表格として「やる気」は十分にあった。価値相対化していた典礼や儀式などで、いくつかの復古的な傾向を示す一方、ヨハネ・パウロ2世から続いてきた他宗教との対話は継続して行い、コンスタンティノープル総主教とは歴史的な奉神礼を共にしている。としても、やはり86歳では寄る年波には勝てないと自ら感じたのであろう。

 一般的に教皇が死去すると「使徒座空位」となり、次の教皇を選ぶコンクラーベが行われる。教皇退位の際も「使徒座空位」となり、その上でコンクラーベが行われる流れは変わらないようで、後任教皇が選出されるまで教皇としての職務を続けるというものではないらしい。

 一方で、懸念すべき問題もある。教皇は古代以来「痴情における神の代理人」とされ、「教皇無謬説」まであるくらいの絶大な影響力を持ってきた。一般信徒や司祭どころか、枢機卿団ですら望めば総入れ替えするくらいのこともできた。皇帝や王と言った聖俗の絶対君主を破門で締め上げたことは「カノッサの屈辱」に代表される。しかし、後継者を指名することだけは絶対に許されてこなかった。しかし、生前退位は場合によっては退位時に意向を示すようなことで実質的に後継者を指名してしまう、或いは後継者を指名するコンクラーベに影響力を行使するということにもなりかねず、そうなれば古代以来積み重ねられてきた教皇選出のシステムがひっくり返ってしまうことになる。 

 ベネディクト16世は教義的には保守的な思考の持ち主で、人工妊娠中絶や避妊を禁止する姿勢を堅持し、クリスマスも「商業主義的だ」と批判していた。かといって、日本でクリスマスから商業主義を除いてしまったらクリスマスは復活祭や謝肉祭と同じくらいの知名度になってしまい、日本人のほとんどが意識しない日になってしまうだろうが、良くも悪くもこうした生真面目さがベネディクト16世の特色であった。しかし、こうした姿勢を今後カトリック教会が貫けるかは未知数だ。むしろ、神の道を説き続ける一方で社会とのかい離を招く恐れすらある。コンクラーベはこれからだが、保守派と改革派の間で綱引きが行われるであろうことは想像に難くない。

 また、カトリックの教義以外にも教皇が南米から選ばれる可能性も取りざたされている。教皇に選ばれる権利があるのはコンクラーベに参加できる80歳以下の枢機卿だけで、枢機卿自体は今も圧倒的にヨーロッパ出身者が多数を占めている。としても、ヨーロッパは近代化によって正教分離がなされ、かつて聖職者の供給源であった中流階級以上の次男三男は少子化によって減ってしまった。今や、カトリック教徒の「多数派」は南米であるので、南米地域の出身者が教皇に選ばれるのは何の不思議もない。しかし、南米のカトリックはある程度現地の伝統宗教からの影響も受けている。ベネディクト16世は復古的に典礼をラテン語で行うことを推進してきたが、これとは真逆の考え方だ。

 ヨハネ・パウロ2世帰天の後のコンクラーベはもちろん日本でも報道されはしたが、丁度郵政民営化のバカ騒ぎの最中であったため、大きな注目はされなかった。ヨハネ・パウロ2世の葬儀には各国とも元首クラスや首相が出席したが、日本からは格式としても政治的影響力からしても問題にならない川口首相補佐官が出席したのみだった。いささか、日本は「伝統」を声高に叫ぶ割には、カトリックという伝統ある巨大組織の持つ影響力を重要とは考えていないのではないかと疑わざるを得ない。

 先のコンクラーベには日本人枢機卿として浜尾枢機卿と白柳枢機卿の二人が参加していた。このうち、浜尾枢機卿は華族出身で今上天皇にラテン語を教授した人物でもある。が、二人とも帰天しその後は日本人枢機卿が任命されていないので、今回のコンクラーベには日本人枢機卿は参加しないことになる。

 様々な問題を抱えながら、どのような人物を新教皇に選出するのか、ローマ教皇の影響力は単に12億人の信者を統括する以上の絶大なものがあるだけに、バチカンの動きから目が離せない。

2013年2月11日 (月)

建国記念の日

                

 今日は建国記念日である。ただし、アメリカや中国など最近になってから政府を作った国と異なり、日本の建国記念日はあくまでも神話上のものに過ぎない。紀元前660年2月11日に神武天皇が即位した日とされている。

 「建国神話」は多くの国家・民族で今なお語り継がれている。例えば、ローマの建国神話ではロムルスが都市国家としてのローマを建国したのは紀元前753年4月21日とされている。古代ローマ時代には、この4月21日が建国記念日として盛大に祝われ、今もローマ市ではイベントになっていはいるが、古代ローマと現在のイタリアは何度もその間に断絶を経験している。現在のイタリア共和国の建国記念日は1946年6月2日だ。

 一方、建国神話を延々と引き継いでこれた我が国は侵略を受けるなどして政府が転覆されて支配階層が一度も雲散霧消していないという点で幸運なものだった。世界的に見ても、稀有な存在だと言えるのではなかろうか。

2013年2月10日 (日)

新年快楽 吉祥如意

 今日は春節、日本でいうところの旧正月の元旦にあたる。日本では太陽暦の正月を祝うのが一般的だが、中国台湾を含めて東アジア諸国では春節のこの日を正月として祝う国も多い。

 東アジア情勢は未だに混沌としている。経済的には発展を続けているとは言え、民主化はなかなか進んでおらず、制度的には民主化された国もポピュリズムに走り政治が混迷を極めていることが珍しくない。また、軍事的対立が続いていることも確かだ。

 伝統的な新しい年の始まりにあたり、ご多幸をお祈りしたい。

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