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2013年9月15日 - 2013年9月21日

2013年9月21日 (土)

中秋の名月

 去る19日は「中秋の名月」であった。毎年「仲秋」は巡ってくるが、この日に満月といつも決まっているわけではなく、次に満月で迎えるのは8年後になるそうである。

 日本では「お団子」だが、中国と台湾では「月餅」という菓子を食べる。私が中国と台湾を訪れたのは全て秋口だったから、ちょうどデパートは月餅セールで、贈答用の高いものから安いものまで色々売っていた。私もこの月餅は好物である。オーソドックスな餡子の入ったタイプが好きだが、台湾の月餅には卵の黄身が入ったものやナッツが入ったものもあって、バラエティーに富んでいる。

 中国では経済発展とともに、仲秋の名月を愛でる風習も復活した。月餅を贈り合う風習も復活したのだが、問題になっているのは月餅の箱の中に「紅包」という赤い封筒、これは日本で言うところの「お年玉袋」に相当するが、そこに現金を入れて月餅とともに渡すという「悪しき風習」が蔓延して問題になっている。日本で言えば「小判の入った菓子折り」と言ったところで、これが「賄賂」なのは言うまでもない。

 習近平政権では「月餅の贈答を禁止する」という通達を出したところ、中国各地で「月餅が売れない」という不満の声が出ている。無論、賄賂はいざとなれば直接渡せばいいわけだし、月餅以外にも贈答品はあるのだから、中国政府の月餅贈答禁止令は汚職と腐敗にはあまり防止効果は無さそうだ。

2013年9月19日 (木)

ワシントン海軍工廠銃乱射事件

 ワシントンにある海軍工廠(ネイビー・ヤード)で出入り業者の従業員が銃を乱射し多数の犠牲者が出る事件が起きた。銃の所持が原則的に許されているアメリカではこの手の事件が後を絶たないが、人民が武装するのが建国以来の伝統であり権利という意識が上下ともに強いこともあって、銃規制は遅々として進んでいない。

 ワシントン海軍工廠は私も訪れたことがある。ワシントンの中心部からは少し外れたところにあり、赤レンガの塀や建物は古き良き時代のアメリカを感じさせてくれた。かつて、幕府使節団もここを訪れ、ここを見た小栗上野介が後の横須賀海軍工廠建設の参考にしたのだから、近現代の日本とも縁は深い。

 もちろん米軍施設だから工廠の入口は物々しく、テロリストが爆弾を積んだ車で突っ込んできてもいいようにとの配慮からか、正門には分厚いバリケードが築かれていた。どうも正門は関係者しか使用できないようで、私は裏門から入ったのだが、入る際には別段荷物検査や身体検査をされたわけではなく、番兵にパスポートを提示すればそれで済んだ。米軍施設に入ったのははじめてだったが、愛知万博の入場ゲートの方が警戒厳重だと思ったものである。

 内部の建物はもろちん関係者以外立ち入り禁止のようなところはあることはあったが、工廠内部を歩き回ることは何の制限もなかった。厳密には望んで歩き回ったのではなく目指す建物を見つけられずにウロウロしていたのだが、それで監視が付くということもなかった。

 海軍工廠と言ってもかつてのような工場の集まりではなく、システム開発部門などが置かれているらしく、ぱっと見は住宅街のようだった。法務官の職種徽章を付けた士官たちがデスクまわりの用品などを持ってぞろぞろ建物を移動しているところも見た。アメリカは弁護士が多く日本の自衛隊に比べて法務部門は充実していると言われているが、多くの法務科士官がいたところを見ると、アメリカ海軍の法務部門のオフィスもあったのかも知れない。

 あの閑静な基地で銃撃事件とはただただ驚いている。しかし、最近のアメリカ軍の動きを考えると、この事件は決して頭のおかしい男が起こしたと言い切ることは難しいし、日本としても無縁ではない。

 日本でも公務関連の「民間委託」が進められているが、広く「戦争の民営化」を進めてきたのがアメリカである。かつては現役軍人をもって充てられてきたポストに民間業者の従業員が就いている。特に後方支援部門にその傾向が強い。現役軍人から民間人に移行する場合、目的となっているのがコスト・カットである。軍人に対しては何処の国でも手厚い保障がなされるが、民間人にすることでその保障を免れようというのが本音だ。

 今回の加害者も、もともとは海軍の軍人であったが、辞めた後に軍の業務を受託する民間会社に就職して引き続き海軍施設へ出入りしていたそうだ。精神的に問題があったとも言われている。軍人ならば厳格に管理されるし、アルコールや薬物中毒にでもなれば軍が作った矯正施設で治療が行われる(このため、日本の基地にも日本の「思いやり予算」で薬物矯正施設まで作られている)。しかし、民間人に対してはそのような配慮は基本的になされていない。精神を病んでいたとしても、自己責任で処理される。

 「責任は公務員並み、待遇は非正規の下」というのは日本の公務関連労働でも言われていることだが、これはアメリカでも同じである。被疑者が死んでしまったので真相解明は難しいだろうが、民間委託によって①本来高度な軍の関連業務に従事するのに相応しくない者がシャットアウトされずに入り込めた、②軍人ならば対処できた心身の問題に民間業者が配慮しなかったという二点の問題はあったのではないか。だとすれば、銃の所持を規制するというような単純な問題ではないということになる。

2013年9月17日 (火)

秘密保全法ジョークww

 安倍総理 「秘密保全法が制定されると、どんなことになるのかね。どうもよく理解できないのだが」

 官僚「総理の頭がその程度でしかないことが、国民にバレずに済みますです」

2013年9月15日 (日)

映画「リンカーン」を観せる

 スピルバーグ監督の「リンカーン」は素晴らしい作品であったので、私は映画館で二回観た。我が国の憲法にも記されている「奴隷的拘束・苦役からの自由」という規定がアメリカ合衆国憲法に追加された過程の物語である。最近DVDが発売されたので早速購入し、ついでに家族にも見せてみたが、やはりというべきか理解できなかったようだ。

 あの時代のアメリカと、アメリカ法・アメリカ政治の知識がないと、何故この人物はこの場にいてこんな発言をするのか、それすら分からないだろう。十字軍国家末期を描いた「キングダム・オブ・ヘブン」のDVDには字幕で時代背景を解説してくれるオプションがあったが、残念ながら「リンカーン」のDVDにはそのような機能は無かった。

 改めてDVDを観ると、映画館で観たときとは違ったことに気づかされる。劇中でリンカーンが色々な冗談を言うシーンがあるが、良く考えたらリンカーンは若い頃から冗談が好きな人物であった。

 また、リンカーンを含めた登場人物の服装や、建物や馬車などは決して豪華ではない。ヨーロッパではまだまだ王侯貴族が闊歩していた時代である。オーストリアのエリザベート皇后はリンカーンと同じ時代の人物(リンカーンが暗殺された1865年当時皇后になって10年目の27歳)だが、残されているあの時代のオーストリア・ハプスブルクの宮廷と比較すればホワイトハウスとその周辺は一言で言って「みすぼらしい」と言うしかない。あの時代のアメリカはまだまだ「新興国」でしかなかった。

 スピルバーグ作品は「ジュラシック・パーク」や「ET」など娯楽向けの作品と、「シンドラーのリスト」「プライベート・ライアン」など重いテーマを扱った作品の落差が激しいという感じがする。興行的には娯楽向けの作品の方が勝っているのだろうが、作りこみは重いテーマを扱った作品の方が素晴らしい。しかし、理解するのは簡単ではない。それでも「リンカーン」はアメリカでは興行的に成功したそうだが、やはり日本では難しかった。TV放映されることもないか、あったとしてかなりの部分がカットされてしまうだろうから、作品の重厚さを味わうならば一通り予習をした上か、解説してくれる人を傍に置いてDVDを観た方がよさそうだ。

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