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2013年4月14日 - 2013年4月20日

2013年4月19日 (金)

尖閣周辺に出没する中国艦船

 最近ではあまり大きなニュースにはならなくなったが、尖閣諸島周辺に中国艦船が出没するのは最早非常事態ではなく日常事態になりつつある。尖閣諸島の領有権を主張する中国政府としては、恒常的に自国艦船を出没させることで諦めも妥協もしない姿勢を示し、「紛争状態」に持ち込みたい意向だろう。日本の実効支配をいきなり崩すのは難しいとしても「紛争状態」にあることを国際社会にPRしていけば、日本から有利な譲歩を引き出せると踏んでいる。そして残念ながら、日本政府の従来の動きを見ていれば、最終的に譲歩することになるのではないか。日本企業を人質に取られているし、経済界は中国政府との摩擦を嫌っている。

 日中関係は一時期に比べて落ち着いてきたとは言え、空自のスクランブルも頻発するなど、海空ともに緊迫した状態は変わっていない。日本の国益を守るためには、この状態が当面は続くことを覚悟する必要がある。中国と同レベルの軍拡を行うことは到底無理だが、相応の実力をもって対峙を続けなければならない。その度胸を見せてこそ、日中ははじめて手を取り合うことができるのである。

 中国人は面子を重んじる。そして、強者は強者との話し合いを好むものである。当たり前だが、ライバルにならないような相手は憐みの対象にはなり得ても対等な友情は生まれない。日本が中国を友にしたければ、良きライバルになることを考えるべきだ。一方的に譲歩を示すだけでは、永遠に信頼関係は作れない。

2013年4月17日 (水)

学校教員准免許制度の利点と問題点

 自民党は学校教員について大学卒業時は「准免許」という仮免許を与え、数年間は講師待遇の試用状態とし、その後に正規教員として採用するか准免許のままの非正規教員に留めるかという制度改正の方針を示している。民主党政権化で推し進められた「原則修士号取得者」という制度改正よりはマシと言えないこともないが、問題も少なくない。

 教員の資質は大学や大学院での学問や短期間の教育実習だけで身に着くものでも推し量ることができるものでもない。それでも大学教員の場合はあくまで学識を教授するもので学生の方も相応の学力がある(ということになっている)から教え方が悪かったとしても仕方がないし、学生の方が教員の学識に追いつくための自己研鑽も当然求められているからそう大きな問題にはならない。学者としては一流でも教え方としては二流三流という教授は沢山見てきたが、講義そのものは下手でも自分で勉強したことと併せれば大きく生きる講義は少なくなかった。大学や大学院ではその境地まで到達できない学生の方がむしろ悪いとも言える。しかし、高校以下の学校現場では教員の指導の比重は大学の比ではないから、当然その資質をどう保持するかが問題になる。

 一定の「仮免期間」を定めて教員たる資質を確認した後正規教員に登用するという流れそのものは、不適切な教員を抱え込むリスクを排除できるから、それなりに有効な方法になることは間違いない。

 一方で、そもそも「仮免」を「本免」にするに当たり、実質的に何の評価基準もなく大過なく仮免期間さえつとめればいいということになれば、仮免中の教員は挑戦や工夫をするよりも評価だけを気にするようになることは避けられそうにない。他の教員や生徒や保護者とぶつかって教員として成長する一番いい時期に「大人しくしている」ことの方が保身のために有効になるとなれば、その後の教員生活も同じような手法で「乗り切る」ようになつてしまうのは推して知るべしであろう。そうした教員の姿が子供にとって模範となるかと問われると、首を捻らざるを得なくなる。

 加えて、現在の学校教育の現場では教員の非正規化が進んでいる。派遣労働者の教員すら珍しくない。「仮免」制度を隠れ蓑にして、正規教員への登用を限定することで仮免教員を使い捨てにする現象が生まれないとも限らない。そもそも、長期間安定した雇用を与えない職場というものは全般的に方針が場当たり的になり人材育成についてもまともな資本投下をしなくなる傾向がある。教員というのは常に勉強し続けなければやっていけないもので、それも含めて賃金や労働時間が設定されている筈だが、その部分のコストを労働者個人に帰結させて支出しないということになれば、非正規化している教員は資質を磨く機会を失い、それが能力不足と評価されるようになって労働市場から排除されるという流れが作られかねない。既に非正規の教員の中には採用試験に挑戦し続けるうちに年を取り、心身を病み、そうこうしているうちに非正規教員にも採用してもらえなくなって消えていく者が珍しくない状態にある。学校現場そのものが、サービス業で見られるのと同様の「ブラック企業」化してしまうリスクは現状でも既にあるのであり、准免許制度が更にこの流れを推し進めてしまうことは危惧せざるを得ない。

 非正規労働者の正規労働者への転換や派遣労働者の間接雇用から直接雇用への転換の際に重要となっているのは能力よりも上司や派遣先に「気に入られるかどうか」というところが大きいのは事実だ。これと同じことが学校現場で起きるとすれば、子供たちにとって世渡りを教え込むことはできようが正義や努力を説いたとしても誰もまともに聞かなくなってしまうのではないか。

2013年4月15日 (月)

さようなら200系

         ファイル:Shinkansen 200 Series - Tsunageyou Nippon.JPG

 東北新幹線開業以来走り続けてきた200系が14日の特別列車をもって完全に引退した。これをもって、0系以来見慣れていただんご鼻の新幹線もまた消滅することになる。私が東北新幹線に乗るようになったのはこの一年半ばかりのことだが、東京駅のホームで時折見かける200系に懐かしさを覚えたものだ。

 もともと、この「だんご鼻」は旧海軍の攻撃機だった「銀河」に由来すると言われている。旧海軍の技術者を戦後になって国鉄が受け入れたため、設計のノウハウが国鉄に引き継がれ新幹線の設計に生かされたとされている。

 200系新幹線は豪雪地帯を高速で走行し、大地震で脱線しても乗員乗客が無事だったなど、高速鉄道の歴史に残る車両であったことは言うまでもない。

 東海道新幹線と東北新幹線の姿かたちは今では随分と変わったものになった。これも民営化による差別化であろう。実は東海道新幹線のIC乗車券で東北新幹線に乗り継ごうとするといささか不便で、このあたりは民営化によって一本化できない問題と見ることもできる。

 いずれにせよ、日本全国でほぼ同じデザインの列車を走らせていた国鉄から引き継がれてきた新幹線車両もこれで消滅したことになる。 

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