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2013年12月17日 (火)

記憶にございません

 東京都の猪瀬知事の借入金問題は、弁明が二転三転し、ますます疑惑を持たれる結果になっている。そもそも、数千万円をロクな借用書もなく返済期限も定めないで貸し借りするなど常軌を逸しており、一般人の感覚からは考えられないことだ。

 政治家の「記憶にございません」「忘れました」は、ロッキード事件以来すっかり定着してしまった感がある。「またか」と思っている国民は多かろう。

 ただ、民主主義にはどうしても金がかかる。政治活動ビラやポスターは決して安くはないし、選挙ともなれば街宣車や選挙事務所など、最低限の活動をするだけでもそこそこの支出は覚悟しなければならない。しかも、その期間は収入の道を絶たれることが多いから、生活費も必要となる。「選挙に金がかかる」と言うとすぐに買収でもしているのではないかと疑われるが、公費助成制度が少なく選挙ボランティアも公務として認められていない我が国では、政治家の負担は想像以上となる。議員になれば歳費は支給されるので額面的には悪くないように見えるが、政治活動の費用を支出しさらに冠婚葬祭等に顔を出さなければ「地元活動に熱心ではない」と言われるから、そうした支出もバカにならない。残念ながら、それが日本の選挙の現実であって、そうしたことに不熱心では落選することになる。

 猪瀬知事を選んだのは都民である。このような人物を選んだ責任は有権者にあり、本当に政治とは何か、改めて考えてみる必要があるのではないか。猪瀬知事を悪者にして、それで済むという話ではない。

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