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2013年2月25日 (月)

王毅新外交部長

 中国政府の次期外交部長について、元駐日大使で中国共産党中央委員の王毅国務院台湾事務弁公室主任を軸に調整が進められていることが報じられた。外交部で日本畑を一貫して歩み、知日派として知られる王毅主任が外交部長に就任することが日本として吉と出るか凶と出るか、それは日本政府次第である。

 知日派で日本勤務が長いということは、当然ながら日本の事をよく知っているし、日本の関係者とのパイプ太いということだ。これは日本側としては少なくとも日本側を理解する能力のある人物が交渉のテーブルに座ることを意味する。話が進めやすいということはあるだろうが、同時に日本の泣き所も知り尽くしているが故に、巧みに日本を追いこんでくる可能性も高い。すなわち、日本側のテーブルに誰が座るかで、王毅外交部長は吉とも凶とも出ることになるだろう。少なくとも、中国政府のご機嫌取りに終始した丹羽前駐日大使のような人物が座れば中国側に取り込まれていいように使われるのは間違いない。

 親中派の多かった民主党政権が政権末期には尖閣周辺海域での衝突が発生しているが、それでは自民党政権に代わってどうなったかと言えば、さしたる変化は見られない。むしろ、自民党は中国共産党中央と太いバイブで繋がっている公明党や中国ビジネスで中国政府のご機嫌を損ねたくない財界に支えられているから、彼らの意向を無視して対中強硬路線は実質的に取れない。中国側もこのことをよく分かっているから、日本政府を屈服させるチャンスと捉えているのだろう。日本側に安心感を与える策として王毅外交部長と言う人事を行うとも考えられる。

 従来の対中外交全般及び最近では丹羽前大使を任命しての失敗から少しは学んでいなければならないことだが、「友好」とは時には対決しなければならないこともあるし、言い争いもしなければならない。対中関係においては表面上の波風を立てることを恐れるあまり譲歩を繰り返し、何かあると日本が譲歩することが当たり前になってしまった。これでは中国に傲慢になるなと言う方が無理というものではないか。

 いずれにせよ、対中関係において「利益相反」を起こしそうな人物を対中関係の交渉窓口に置くことだけは絶対に避ける必要がある。

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