大韓民国大統領選挙
日本では寒風の中の選挙運動も今日が最終日だ。ネット上で応援は許されていないが、友人たちが最後の最後まで戦い抜いてくれることを祈っている。思えば今年は台湾総統選挙にはじまり、選挙にはじまり選挙に終わった一年となった感がある。そのトリを飾るのが日本の総選挙と韓国の大統領選挙となる。
今回の韓国大統領選挙では朴候補と安候補が接戦となっているが、今回の選挙で注目すべきは在外韓国人に大統領選挙での投票権が認められたことである。在日韓国人をはじめとする在外韓国人は韓国に居住する韓国人と異なって徴兵の義務も課せられず、この不満もあって長らく投票権が認められてこなかった。加えて、今の韓国からは想像も出来ないが韓国は長らく北朝鮮以下の経済力で世界の極貧国であり、韓国政府は戦後一貫して在外韓国人に「居住国に帰化してその国の国民として生きよ」という方針であった。棄民もいいところだが、これもまた在外韓国人に投票権を認めることに消極的な理由となっていた理由であろう。
しかし、先に韓国最高裁判所は在外韓国人に投票権を認めないのは違憲であるという判決を下しており、これを受けて選挙法が改正され、在外韓国人にも投票権が認められることになった。今回の選挙では、長らく投票することができなかった在日韓国人にとって、記念すべき初の一票行使の機会となる。
が、日本で有権者登録したのは約40万人の在日韓国人のうち1割にも満たない4万人以下であるという。彼らが日本で生まれ日本に住み日本語を話し日本の教育を受け、日本に帰化できる権利があるにもかかわらず帰化しないのは、日本人と変わらなくなってもなお祖国に対する愛国心があるからであると思っていたのだが、それではどうして母国の選挙に参加できることになったにもかかわらず参加しないという選択に至ったのだろうか。