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2012年11月4日 - 2012年11月10日

2012年11月 9日 (金)

オバマ大統領再選

                Official portrait of Barack Obama.jpg

 米国時間で6日夜に開票が行われたアメリカ大統領選挙で、現職のオバマ大統領が再選を果たした。一般投票では接戦であったようだが、ともかくも今後4年間のアメリカの舵取りが引き続き託されることになる。

 としても、アメリカ議会下院は引き続き共和党多数だから、日本と同じ「ねじれ国会」は続くわけで、オバマ大統領の目指す中間層に優しい政策の推進は難しいことになりそうだ。政府に議会が事実上従属している日本と異なり、アメリカの議会は完全に行政府から独立しているのみならず、法案作成や予算作成の権限も持っており、独自色は強力である。同じ党の大統領に反抗することも珍しくないのだから、野党多数の議会ともなれば、その対応は政府にとって容易ではない。

 共和党政権になった場合アメリカの価値観を日本に押し付けてくることが予想されたが、民主党政権にしてもアメリカ国内の雇用を増やし中間層に分配するために、日本に対して厳しい態度を取ることが予想される。アメリカと言う国の独善性は、共和党も民主党も所詮程度の差でしかない。日本政府が明確な方向性を示せなければ、「食い物」にされることを免れないだろう。

2012年11月 7日 (水)

アメリカ大統領選挙投票始まる

 アメリカ大統領選挙の投票がはじまった。アメリカは国土が広いために東部から投票が始まり、西部でまだ投票が続いている中で開票が始まる。日本時間で今日の午後には、新しい大統領が決まると見られている。

 今のところ現職のオバマ大統領が若干優勢と見られているが、選挙は蓋を開けてみなければわからないのはアメリカも同じだ。ただ、アメリカは前述のように国土が広いため、東部で開票が進んでいる一方西部では投票が続いているということもある。かつて、現職のカーター大統領が東部の開票状況を見てレーガン候補に大差をつけられていたことからこれはとても駄目だと敗北宣言したところ、ハワイやアラスカなど西部では投票が続いていたため顰蹙を買ったことがある。

 ただ、どちらが勝ってもアメリカの前途は多難と言えそうだ。オバマ大統領には四年前の熱気は最早ない。議会で民主党が多数を失ってしまったため、格差是正や国民皆保険制度の導入はほとんど進んでおらず、四年前にオバマ大統領を支持した中間所得者層の期待を裏切る結果となっている。そして、当面情勢が劇的に変わる見込みはないので、オバマ大統領が政策のリーダーシップを取ることは容易ではない。

 一方のロムニー候補が当選した場合、議会では共和党が多数であることもあるから、オバマ大統領よりはリーダーシップを取って政策を進めることができるだろう。としても、最近の共和党の流れそのままに、基本的には富裕層を優遇する政策を取ることは確実と見られている。競争ルール上は合法となっているから仕方がないとしても、中間所得者層以下の不満はますます鬱積することになる。これらの不満を解消するために、かつては戦争と言う便利な方法があった。国内の不満をごまかすだけでなく、軍需産業への投資から雇用や賃金も増えた。しかし、今ではとてもそのような手は使えない。そうなると、大企業や富裕層が利益を得られれば、「おこぼれ」を中低所得者層も受けられるという理屈をもって、他国の市場に進出して奪い取るしかない。日本はいい標的となろう。TPPなど、カモネギといったところだ。

 日本の保守派の中には親中派の多い民主党政権を嫌い、共和党政権になれば対日重視の政策が進められるのではないかと期待する向きがないわけではないが、現実には両党ともに中国との関係はより重視するだろうが、日本への待遇が劇的に改善する見込みは薄い。日本を優遇したところでアメリカにとって利益にならなければ、アメリカとしては優遇する動機などないからだ。共和党政権とて、中国に進出しているアメリカ企業を「人質」に取られていること、アメリカ国内の中国系移民の発言が無視できないことから、領土問題や歴史問題で日本に肩入れするのは考え難い。

 どちらが勝っても、日本としては米中と言う大国の狭間で苦難の道を歩むしかない。

2012年11月 5日 (月)

大学設置不認可事件

 田中真紀子文部科学大臣が、大学の増設による質の低下を理由として、来春設置予定であった大学に対して設置不認可とすることを表明した。あまりにもお粗末な対応に、はっきり言って呆れている。

 確かに、大学や大学生の質の低下は論を待たない。どうやって大学を出たのだろうと思われるような、まともな文章すら書けない者が珍しくない。大学に行くメリットも低下している。大学を出たところで正規労働に就くのは難しく、非正規労働の現場では大学で学ぶ知識や思考力などまず必要とされない。これでは、少子化などなかったとしても大学の経営は立ち行かなくなっていたのではないかと思われてならない。

 しかしながら、そうした理由があるにせよ、文部科学省と審議会の指導を受けながら設置向けて動いていた大学の新設を認めないというのはあまりにも稚拙すぎる手法ではないか。大学側や受験を考えていた学生に対しては、だまし討ちに近い。また、これでは新規参入のみが単に大学が多いという理由で制約を受けることになり、質の悪い大学の体質改善や、統廃合には何ら道を開いていない。田中大臣も早稲田大学を出ている筈だが、随分短絡的だ。そうすると、大学が大量に新設される前の名門大学の卒業生と言えども、頭の中身はそう期待できないということになる。ならば、新設校だけ排除する合理的な理由は見いだせない。

 今回の決定は、独断と人気取りと実績作りという感が否めない。大学乱立の問題は別に考える余地は大いにあるが、突如としてルールを変えてしまうようなやり方はほめられたものではない。

 田中大臣は辛辣な発言でかつては大いに国民から喝采を浴びた人であるが、長年国会議員の地位にあり三度も閣僚を務めたにしては、考えがあまりにも浅すぎる。あまりにもバカバカしいので単独で取り上げなかったが、京都大学の山中教授がノーベル賞を受賞した時に閣僚から金を集めて洗濯機を贈ろうと言い出したのもこの人だ。こんなことは文部科学大臣のやるべきことではない。重要なのは、先端技術への人的物的配分や、教育・研究・臨床体制の構築である筈だった。

 閣僚がこの程度のことしか言えないのかと思うと、情けない限りだ。

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