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2012年8月15日 (水)

終戦記念日

 今年もまた8月15日がやってきた。終戦の日である。私はこの時期になると「日本のいちばん長い日」を読むことが近年習慣になってきた。終戦の裏に秘められた政府や軍関係者の人間ドラマは、ある意味日本的なものが良くも悪くも出たものだからである。

 戦争が終わって六十年余が過ぎたが、我が国は未だに「敗戦国」という位置付けから脱却できていないように感じるのは私だけではないだろう。国際的な争い事があると、二言目には「戦争で悪いことをしたのだからお前が引け」と言われ続け、現に言われているのである。最近ではさすがに政府も即思考停止になることは少なくなっているものの、戦争のことを持ちだされて主張を引っ込め或いは譲歩を強いられる例は珍しいものではない。この結果、竹島と北方領土は奪われ、尖閣諸島も危ない状態になっている。領土のみならず、日本国内においても日本国民の権利の浸食が始まっており、このままでは近い将来日本国民であるメリットは喪われることになるのではないか。

 もっとも、武力と愛国心を振りかざして対外拡張政策を進め、自国民の優位性を吹聴している中国や韓国の姿は、残念ながら大日本帝国の映し鏡と言える。つまり、彼らは大日本帝国と言う失敗を隣国として最も身近に感じていながら、大日本帝国の失敗から学んでいないのである。我が国も戦争を「後悔」しているものの、同じ失敗を繰り返さないような学習となると甚だ疑問であり、本当に「反省」しているとは言い難い。もっとも、終戦直後に日本が朝野一体となって「反省」しようとしたところ、連合国から「反省すると言う事は、次は勝つ気だろうから反省させてはいけない」と横やりが入っている。

 日本が「いつか来た道」を歩んでいると言うのは戦後一貫して左翼の言い分であったが、少なくとも雇用・労働の分野に関しては当たっていると言える。非正規雇用と低賃金労働者の増加、若者世代の不安はそう差があるわけではない。そこから一足飛びに新天地を求めたり、「維新」のような大規模な体制の変更を求めたりしたことが、日本の破綻につながった。しかし、貧困層や低賃金労働者の増加という中産階級の破綻を示す状態は、あまり深く考えずに先導されやすい傾向を憂慮せざるを得ない。

 戦争を「反省」することこそ、戦争に対して強い国家国民を作ることにつながる。何故、我が国が戦争に活路を求めたのか、社会経済状態も含めて見直す必要がある。単に戦争を「後悔」しているだけでは、残念ながらわが国の未来は暗い。

 戦没英霊に対し、謹んで哀悼の意を捧げたいと思う。

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